2011年2月1日火曜日

チュニジアの思い出

今、チュニジアもエジプトも大変なことになっていますね。
日本ではなかなか報道されないので、海外のニュースメディアで
情報を追っていますが、鬱積した人々の憤懣はすごいものです。



実は10年ほど前に「サハラ砂漠が見たい」と急に思い立って、
一人でチュニジアへ出かけました。
パリから乗り継いで、到着したのは深夜。
初めてのアフリカの大地、フランス語は「こんにちは」くらい
ましてやアラビア語なんてわかりません。
でも、ワクワクする気持ちが上回って、あんまり心細くありませんでした。

首都・チュニスで2日ほど過ごした後に、
砂漠の街・トズールに向けて出発しました。
現地の人が利用するような乗り合いバスに揺られて
4時間くらいだったでしょうか。

チュニジアはヨーロッパとりわけフランス人がバカンスに
訪れるところです。なので、白人は見慣れているのでしょうが、
東洋人はめずらしかったようで、ボクが行くところ、行くところ
老若男女の行列ができました。
少しそれで外出恐怖症になったくらいです。

そのうちに「俺の店に寄っていけ」とか「うちに遊びにおいで」とか
言われるようになりました。
といっても、商売っ気があったのは否めませんが、まあ、それはご愛敬。

アラブ独特の値段交渉やゆっくりお茶を飲みながらの
ショッピングというのもいい思い出です。

当時の写真を探してみたけれど、どこにもない。
どこにやってしまったのか?

ハンニバルがローマと戦ったカルタゴの遺跡も行ったし、
シディ・ブ・サイドの白とブルーの美しい建物も見ました。

そして圧倒的に美しかった、サハラ砂漠。

砂漠は砂しかないのではなく、
きっと砂しか存在してはいけない。
ここでは、ボクは異分子なのだ。

そんな感慨にふけりました。

一刻も早く、チュニジアに平穏が訪れますように。
あの美しい国に、人々の笑顔が戻りますように。

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